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夏の終り 瀬戸内 [夏の終り 瀬戸内]

尼僧で作家の 瀬戸内寂聴さん が、自身の体験をつづり40歳のときに発表したベストセラー小説を映画化した 「夏の終り」 が公開された。

瀬戸内さん自身が 「自分の作品の中で最も好きなもの」 だという原作で、満島ひかりさん、綾野剛さん小林薫さんが出演している。

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昭和30年代。染色家の相澤知子が、一緒に暮らす小杉慎吾には妻子がいる。自宅と知子の部屋を行ったり来たりする慎吾との関係は8年にもなるが、知子はその生活に満足していた。

そんなある日、かつて関係があった木下涼太が知子を訪ねてくる。それをきっかけに、2人はまたよりを戻してしまい……というストーリー。

原作では知子は38歳、それを10歳ほど若い1985年生まれの満島さんが演じる。いささか若過ぎないかと思われたが、そこを演技力でカバーしている。

2人の男のどちらにも引かれてしまう女性を、ときにサバサバとときにつやっぽく演じてみせる。涼太役の綾野さんは、男の色気を放ちながら、独り占めできない知子のぐちにイライラを募らせる精神的危うさも表現。

そんな2人の関係を薄々感じながら、妻とも知子とも関係を続ける優柔不断男を小林さんが好演している。彼らの危うい三角関係をまとめたのが、ラブストーリー初挑戦の熊切監督。

内容が内容であるだけに攻め方を間違えると淫靡(いんび)な作品になりそうです。だが、熊切監督は昭和20~30年代の風景とともに、しっとりとした大人を感じさせるラブストーリーに仕上げてます。

「夏の終り」は、31日から全国で公開。

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